『忘れじの面影』

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1948年  アメリカ  監督:マックス・オフュルス  脚本:ハワード・コッチ  出演:ジョーン・フォンテーン、ルイ・ジュールダン、マディ・クリスチャンス、マルセル・ジュルネ


先日、知人の男性から、このブログのイラストについて、「なぜかオヤジが多いですね、若くて可愛い女優も見てみたい」というようなご意見をいただきました。

私は映画を観る場合は、古今東西の色んな作品を観たいと思うほうなのですが。
イラストを描く場合は、「東洋人の、ややコワモテの(クセのある)男優を描きたい」という気持ちが強く、ついそういう人を多めに選んでしまうのです(まあ基本的に、ジョニー・トーのノワールものとかが好きな人間なので‥‥。)

といっても、それ以外の人を描きたくないわけではないし、たしかにこのブログのイラストはちょっと偏り過ぎなので、このへんで女優さんを登場させよう~と考え始めました。
さらに最近の気分として、アメリカの古い映画を観たいと思っていたところ、シネマヴェーラでピッタリの特集が!

「ジョージ・キューカーとハリウッド女性映画の時代」。
で、観てきました、『忘れじの面影』と『旅愁』。
両方ともジョーン・フォンテーンが主演ですが、この方、昔のハリウッド女優としては、容姿がちょっと地味というか。
美人ではあるものの、やや控えめ・あっさりめな顔立ちで、ゴージャスさやセクシーさは、あまり無い。

でも、その持ち味が活かされています。特に『忘れじの面影』では。

この映画で彼女が演じているヒロインは、少女のころ知り合った男性に恋をし、ずっと思い続け、のちに彼と再会し、彼には忘れられていたけれど、2人で楽しく夜を過ごし結ばれて、でも捨てられて、また再会するものの、また忘れられていて‥‥という、やたら彼に忘れられるヒロイン。

そう、彼女の、「美しいけどちょっと地味で、強い印象が無い」という持ち味が、このやや極端なストーリーに説得力を持たせている‥ような気がします。

さらに「彼」役のルイ・ジュールダンは、いかにも押しの強そうな濃いめの二枚目で、「彼女にとっての、忘れられない男」という役柄に、とても合っています。

ところで、さきほどこの映画のストーリーを説明した時、ちょっとコミカルな感じで書いてしまいましたが、この映画自体は、あくまでも「哀しいメロドラマ」でして。
実際には、「彼との間にできた子供が幼いうちに死んでしまう」など、悲劇的な要素もいろいろ入っています。

ただ、あの「やたら彼に忘れられる」という部分は、そこだけ取り出すと、やはりちょっと極端というか、強引というか、一歩間違うとコミカルになりそうな感じ。

でも、そういう極端な要素をあえて投入するからこそ、「哀しいメロドラマ」がググッと盛り上がるわけだし‥‥。
例えばメロドラマで「やたらと、すれ違いが何度も続いて、なかなか会えない」という展開のものがありますが、これなども、「ちょっと極端(強引)だけど、あえてやりました!」ということなんでしょうね。
プロフィール

Author:サイボク
60年代後半生まれの♀。
東京在住。

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