『わたしのSEX白書 絶頂度』

1976年 日本 監督:曽根中生 脚本:白鳥あかね 出演:三井マリア、益富信孝、村国守平、芹明香

 これが初めての記事なので、自己紹介代わりに、私の年齢・性別などがほんのりと分かるような文章を書いておきます。
 
 先週、シネマヴェーラ渋谷にロマンポルノを観に行きました。『わたしのSEX白書 絶頂度』と『実録阿部定』の2本立て。『わたしのSEX白書‥』は、大病院の採血係として働くあけみが、ヤクザ風の男の紹介で娼婦のアルバイトを始め‥‥というストーリー。
 
 ヤクザ風の男はヤサグレた女性のヒモなのですが、彼女の部屋には何故か、白いドレス(ウェディングドレス?)を着たフランス人形が飾ってあります。いかにもヤクザな感じのヒモがいて、常に倦怠感を漂わせている女の部屋に、フランス人形。しかも白ドレス。彼女自身が買ってきたものなのか、ヒモが戯れにプレゼントしたものなのか‥‥。
 
 当時をご存じない若い方のために解説しますと、この映画が製作された1976年頃、たしかにフランス人形が流行っていたのですが、それらは大抵の場合、小学生くらいの女の子が居る家庭に飾られていたのです(私自身、当時小学生でしたが、殺風景な我が家にも黄色いドレスのフランス人形があり、家の中で妙に浮いていたのを憶えています)。
 そんなわけで、「ヒモつき女の部屋にある白ドレスのフランス人形」は、いろいろと想像を掻き立てるアイテムなのです。
 
 「想像を掻き立てる」という表現でお分かりの通り、この映画の中でフランス人形は、少し画面に映るだけです。それにまつわるエピソード等は出てきません。ちょっと叙情的だけど、感傷的ではない。映画自体もそんな印象です。ヒロイン・あけみの二重生活も、どこか乾いた感じで描写されています。曽根中生監督の持ち味なのでしょうか。例えば彼は『天使のはらわた 赤い教室』において、原作・脚本の石井隆氏の独特なセンチメンタリズムを、少し突き放して映像化していたような気がします。
 
 『実録阿部定』については、また別の機会に。
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サイボク

Author:サイボク
60年代後半生まれの♀。
東京在住。
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