『絶対痴女 奥出し調教』

2010年 日本 監督:友松直之 脚本:友松直之、城定秀夫 出演:あいかわ優衣、亜紗美、若林美保、津田篤、藤田浩、如春
(今年の12月頃、上野オークラ劇場などで公開予定)

 10日ほど前に、東映ラボテック試写室にて鑑賞。なおこの作品、諸々の事情により、特に原題は無い模様。もしあるとしたら‥‥『ヤリマン星人』ですな。たぶん。
 さて以前書いたように、私はこの映画の撮影にエキストラとして参加しました。そのため完成した作品に接した時、「自分がどう映っているのか」「あそこはどんな画になっているのか」などと気にしてしまい、冷静に「作品」として観ることはできませんでした。だから、ちゃんとした感想にも批評にもなってないかもしれませんが、現時点で思うこと・考えたことを記しておきます。

 あ、その前に、ストーリーはですね。小劇団の話です。『午後のアブダクティ』という、UFOネタの芝居公演を間近に控えた小劇団。主演女優が体調不良で入院し、急きょ新入りの女優・サオリ(あいかわ優衣)が主演することに。
 サオリはなかなか芝居が達者で、無事に主役を務められそうなので、座長(若林美保)もひとまず安心。なわけですが、実はサオリには、性格というか体質面(?)での問題が‥‥。そう、彼女、ヤリマンなのです! 誰とでも何度でも、ヤる、ヤる、ヤる!
 ついにサオリは、田中(津田篤)、鈴木(如春)、山田(藤田浩)と、劇団内の全ての男性と関係を持ってしまい。もともと、田中は劇団員のアヤカ(亜紗美)と、山田は座長と交際していたため、修羅場になるのは時間の問題。そして何とその修羅場は、公演の本番中に訪れたのでした。
 怒りまくるアヤカと座長、自分の心情を切々と語るサオリ、うろたえながら何やかやと叫ぶ男たち。ついにはサオリとアヤカが、客席に分け入っての壮絶な追っかけっこを展開! とその時、大地震のような揺れが劇場を襲い、劇団員も観客もパニック状態に! そして‥‥。

※以下の文章では、ストーリーの結末近くまで言及しています。が、ラストシーンの詳細は伏せてあります。


 結局、劇団員たちはどこかに瞬間移動(?)していて、そこには彼らしかおらず。しかもサオリは、銀色の奇妙なスーツに身を包んでいて。サオリが告白を始める、「実は私はヤリマン星人で‥‥」。どうやらあの大地震のような揺れは、UFOの着陸によるものだったらしい。彼女は「自分の星へ帰る」と言い、姿を消す。

 とまあ、つまり、劇中劇である『午後のアブダクティ』と、この映画のストーリー自体がUFOネタでリンクしているわけです。しかし私は、さらなるリンクが存在するような気もして。というのもこの映画、サオリが姿を消したあと、最後の最後に、観ていて「?!」となるシーンがあるんですよ(エンドロールのことじゃないですよ、エンドロールの映像も別の意味で「?!」となりますけどね~)。
 詳細を伏せたまま説明すると、要するに。ラストシーンが、「もしかしてサオリはヤリマン星人なんかじゃなく、ただの人間だったのかも」と思わされる内容なんですよ。もちろん、このへんはハッキリとは示されないので、人によって解釈が分かれるでしょう。

 そしてこの「人によって解釈が分かれる」ということが、まさに劇中劇『午後のアブダクティ』とリンクしているんです。というのも『午後の~』では、UFO肯定派と否定派の論争場面がたっぷりあって、主に過去のUFO(が起こしたとされる)事件について、それぞれの解釈で、「あれはUFOのしわざだ」「いや違う」といった具合に、やり合うわけで。
 こういう論争、この映画自体についても、できますよ。「サオリはヤリマン星人なのか、人間なのか」というテーマで。あるいは、「この映画の世界にヤリマン星人は存在するのか、しないのか」。
 例えば映画の中で、「ずっと雨が降らず水不足だったのに、サオリが姿を消したとたん激しい雨が降り出す」という展開があるのですが。これについても、「急に気候が激変するなんて、やっぱりサオリがヤリマン星人だからだ、ヤリマン星人は存在する!」「いや、気候の激変なんてよくあることだ、偶然だ、ヤリマン星人なんていない!」と、対立する2つの解釈が成り立ちますし。
 まあいずれにせよ、この論争をした場合、会話の中に「ヤリマン」という言葉が100回くらい出てくることでしょう。ぜひ聞いてみたいものです。

 なんだか私の勝手な構造分析(?)を、延々と書き連ねてしまいました。そもそも劇中劇のUFO論争は、現実に肯定派と否定派の間で交わされてきたもので、つまりウンチクなわけで。友松監督は、他の作品でも色んなウンチクを披露しているので、今回も単に「ウンチク入れたかった」というだけなのかもしれません。
 でも、監督が意図しないところで何かが発生する、というのも映画にはよくあることなので、私のような受け取り方も許されるかと。

 さて、こんな話だけだとナンなので、まったく別のことにも触れておきます。というか、書いておきたい。津田篤さんのこと!
 『うたかたの日々』評にも書きましたが、やっぱり彼はいい。今回は、そのエロさに改めて魅了されました。といっても彼の場合、いかにもエロいわけではなく、絡みのカット以外では、かなりボ~ッとしていて。いやホント、彼はなかなかのイケメンなのに、「ボ~ッ」とか「ポケ~ッ」というマヌケ系の擬態語が似合います。今回、まさに露骨に「ポケ~ッ」とヒロインに見とれている顔も登場。
 しかしひとたび絡みに入ると、あら不思議、エロい。しかもスイッチが切り替わるようにカチッと変化するのではなく、いつの間にかエロモードになっている。素晴らしい。「津田ガールズ」の皆さんも、彼のこういうところに惹かれているんでしょうか。
プロフィール

サイボク

Author:サイボク
60年代後半生まれの♀。
東京在住。
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