川瀬さんと石川さん

 銀座シネパトスで開催中の、ピンク映画50周年記念特集上映。すでに何回か行ったのですが、先日(8月21日)行った際、上映前に舞台挨拶がありました。私にとって、色んな意味で感慨深いものだったので、その時のことを記しておきます。

■上映作品は、『思いはあなただけ I Thought About You』と『姉妹どんぶり 抜かずに中で』。それぞれの主演男優である、川瀬陽太さんと石川ゆうや(雄也)さんによる舞台挨拶。主催者側が決めたわけではなく、ご本人たちが自主的に急きょ企画したもの。

■私はもともとこの日に行くつもりだったのですが、直前に舞台挨拶の件を知り、行く意欲倍増! なんたって川瀬さんは昔からピンクでよく拝見してるし、石川さんはピンクそして井口昇作品で拝見してるし、でもお2人とも実物を拝んだことはないので、初めての実物拝み(←なんだこの言葉)とあって、けっこうドキドキ。

■まず川瀬さん登場。最初の発言がいきなり良かった。「え~皆さん、今日はせっかくエッチな映画を観に来られたのに、女優さんじゃなく男が出てきてスミマセン‥‥あ、でも俺のはゲイ映画だから、俺が出てきて正解なのか‥‥」

■次に石川さんも登場し、昔からの友人だというお2人による、息の合ったトークが展開されました。ちなみに、お2人が出会った時(1995年)に石川さんが出演されていた、園子温監督の『BAD FILM』。長らく未完のままだったそうですが、ようやく完成し、近々DVDが発売されるとのこと(来月のカナザワ映画祭で上映がありますね)。

■途中、石川さんが、『姉妹どんぶり 抜かずに中で』の監督である、吉行由実さんのモノマネを披露。というか、この映画の出演をオファーされた時の会話を再現してくださったわけですが、吉行さんの発言部分はきちんと彼女のあのスウィートな喋り方になっていて、さすがでした。川瀬さんも、「そうそう、吉行さんってそんな感じだよね~」とウケてました。

■そのオファーのキッカケは、石川さんが当時出演していたゲイ映画だったそうで。なんでも彼は、「港雄一さんに犯される役」を演じていて、それを観た吉行さんが、「この子、いいわ♥」と思ったらしいです。(今ちょっと調べてみたんですが、多分この『つぐない』という映画ですね、観てみたいなあ。)

■この日上映の『思いはあなただけ』と『姉妹どんぶり』は、ともに1997年の作品。今から15年前ということで、お2人いわく、「今観るときっとすごく恥ずかしい」、「“ウワーッ”っとか“ギャーッ”とか言ってしまいそう」。特に川瀬さんのほうはハードボイルドな役なので、「そうとうサムいことになってます、でも“かっこいい”って言ってくれる方もいるので」。

■その後お2人は、客席の隅の方で作品を鑑賞していましたが、奇声を発することもなく、静かに「15年前の自分」と対面してらっしゃいました。

●以下、私の個人的な感想というか感慨。

●私は銀座シネパトスに行く時、だいたいいつもJR有楽町駅からテクテク歩いて行くのですが、この日もそうしていて、ふと思い出しました。昔、ほんの短い期間ですが、この駅の近くにピンク映画館があったんですよ。シネマ有楽町。1995年初夏からの約1年間(だったと思う)。

●当時そこで私が観た新作の1本が、瀬々敬久監督の『すけべてんこもり』(1995年7月公開)。原題は『End of The World』。川瀬さんのピンク映画デビュー作です。私が「川瀬陽太」という俳優を初めてスクリーンで観たのも、この時。彼は、思いつめた青年を演じていました。

●あれから17年経って、いい具合に少しオッサンぽくなった川瀬さん。ピンク映画は斜陽だ斜陽だと言われ続けているけれど、彼は今でも精力的にピンクに出演されている。そして過去の主演作が上映されるにあたって、自主的に舞台挨拶をしてくださる‥‥嬉しいじゃあないですか!

●とまあ、そんなことを考えつつ会場に着いたので、舞台挨拶の間はニヤニヤしっぱなしでしたよ。拍手も、他のお客さんより多めにしたりして。たぶん私、「気持ち悪い人」に見えていたと思います。ははは‥‥。

●しかしあれですね、シネマ有楽町が消えてしまったように、この銀座シネパトスも来年の3月で閉館。それを考えると、うーん‥‥。

●でもこうやって、いろんな思いに浸れたのもよかったというか、貴重な時間でした。川瀬さん、石川さん、どうもありがとうございました。
プロフィール

サイボク

Author:サイボク
60年代後半生まれの♀。
東京在住。
twitter.com/saiboku_ya

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