『人魚姫』

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2016年  中国・香港  監督・脚本:チャウ・シンチー  出演:ダン・チャオ、リン・ユン、キティ・チャン、ショウ・ルオ ほか
現在、各地で上映中  公式サイト→http://www.ningyohime-movie.com/


20年ほど前に『0061 北京より愛をこめて!?』(94)を観て、主演&共同監督のチャウ・シンチーにすっかり魅了された私。
以後、ずっとシンチーを追いかけています。

彼はその後もしばらく「主演&誰かとの共同監督」というスタイルを続けていましたが、やがて「主演&単独での監督」になり。
またしばらくそれを続けたのち、『西遊記~はじまりのはじまり~』(13)では監督業に専念。
今回の『人魚姫』でも出演はせず、監督に専念しています。

で、この『西遊記』と『人魚姫』の両方、つまりシンチーが監督に専念した2作品にメインの役で出演しているのが、ショウ・ルオ。
おそらくシンチーは、ショウ・ルオを高く評価していて、喜劇俳優として大きく育てたいと思っているのでしょう。

ショウ・ルオもその期待に応えて、そ~と~頑張っています。
彼はもともとアイドルとして人気があったらしく(なるほど顔立ちはキュートなイケメン)、歌やダンス、俳優業など多方面で活躍、今では「アーティスト」と呼ばれるような存在。
そんな彼が、『西遊記』では「空虚王子」という珍妙な役を演じ、今回の『人魚姫』では、また違った珍妙さを持つ「タコ兄」を、熱演・怪演しています。

『人魚姫』は、「悪徳実業家による環境破壊で行き場を失った人魚族が、その実業家の暗殺を企て‥」というストーリーで、ショウ・ルオ演じるタコ兄は、人魚族のリーダー。
人魚なのになぜか下半身がタコで、上半身は貝殻で作った飾り(?)を着用、頭は金髪の編み込みヘア。

この外見だけでもかなり強烈なのに、派手なギャグをいろいろとかましてくれて(特に鉄板焼きのシーン)、実になんというか激しい役です。
ショウ・ルオ、『西遊記』では青白い二枚目だったのに、今回は体をムキムキに鍛えてワイルドな兄貴になりきり、顔面の筋肉も鍛えたのか、ものすご~く顔を歪ませたりします。
でもイラストに描いたように、驚いて目を丸くした時は急にアイドル風な可愛い顔になったりして、まあ忙しい。

なんかショウ・ルオのことばっかり書いてますが、他の役者さんも皆いいですよ~。
悪徳実業家役のダン・チャオは、気持ち悪いダンスが最高。
人魚姫役の新人女優リン・ユン、かわいい(若い頃のスー・チーにちょっと似てるかも)。
警官役のリー・ションチンは近年のシンチー映画によく出ている人で、すごく特徴のある顔をしていて、それだけでも面白いのですが、今回はイラストを使ったギャグが炸裂!
あと、ツイ・ハーク監督が脇役でちょっと出演していて、相変わらずカッコいい。

さて肝心の作品自体は。
風刺的な内容もありつつ、ファンタジーやラブストーリーの要素もあり、そしてやはりシンチーなので、基本的にはコテコテのコメディ。
コントのような場面が多いのですが、決して「コントの羅列」にはならず、ちゃんと「映画」になっています。
ギャグを大事にしつつも、全体を貫くストーリーや人物の感情の流れも大事にしている。
シンチーの映画は昔からそうですが、今回改めて、そのことを強く感じました。

ところでこの映画、主題歌もすごくいいです(特に「ウッ! ハッ!」という掛け声が)。
日本版の予告編にはこの主題歌が使われてないので、こちらのMVをどうぞ→
https://www.youtube.com/watch?v=0Qrd9z0J2gM
プロフィール

サイボク

Author:サイボク
60年代後半生まれの♀。
東京在住。
twitter.com/saiboku_ya

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