『俺たちフィギュアスケーター』『タラデガ・ナイト オーバルの狼』

『俺たちフィギュアスケーター』 2007年 アメリカ 監督:ウィル・スペック、ジョシュ・ゴードン 出演:ウィル・フェレル、ジョン・ヘダー (現在上映中→http://oretachi.gyao.jp/

『タラデガ・ナイト オーバルの狼』 2006年 アメリカ 監督:アダム・マッケイ 出演:ウィル・フェレル、ジョン・C・ライリー、サシャ・バロン・コーエン (劇場未公開作、DVDあり)

 最近、アメリカのコメディ映画を2本続けて観ました。『俺たちフィギュアスケーター』と『タラデガ・ナイト オーバルの狼』。両方とも向こうで大人気のコメディアンであるウィル・フェレルの主演作で、それぞれフィギュアスケートとカーレースを題材にしています。
 注目すべきは、どちらの作品も競技シーンが豪華だということ。つまり、競技会場のゴージャスかつ緊迫した雰囲気を、お金と時間をかけてきちんと作り込んでいるのです。これによって、二つの効果が生まれていると思います。
 
 ひとつは、コメディでありながら本格的なスポーツ映画としても楽しめるということ。そしてもうひとつは、ギャグが引き立つということ。
 例えば『俺たち~』では、「フィギュアの大会で、男同士のペアがセックスの体位そっくりの技を次々にキメる」というギャグがあるのですが、会場や競技の様子をきちんと描いているおかげで、ギャグ自体の面白さに加え、「ゴージャスかつ緊迫した雰囲気のなかでの下ネタ」というギャップの面白さもあり、大いに笑えるシーンとなっています。
 また『タラデガ・ナイト~』での、「フランスから来た天才レーサーが、レース中にコクピットで操縦しながら、余裕の表情でカミュの『異邦人』を読む」というようなギャグも、レースの緊迫した雰囲気がリアルに描かれているだけに、よけいに笑えます。

 前回の記事で書いた鈴木則文監督の『ザ・サムライ』にしても、主人公の時代錯誤ぶりを本格的な殺陣などでしっかり描いたからこそ、コメディと時代劇(?)という両方の楽しみ方ができるうえに、バカバカしいギャグも引き立っているんですよね。
 それにしても先述した2本のアメリカ映画の場合は、ハリウッドのメジャー会社の作品なので作りが豪華なのはまあ当然なわけですから、自分の小さな会社で(ある意味)豪華なコメディを撮った鈴木監督は、やはり稀有な人だな~と思います。
 今年は映画館で何度か、一観客として来られている鈴木監督の姿を見かけました。とてもお元気そうでした。今の邦画界では鈴木監督のような映画作りはなかなか難しいとは思いますが、できることならぜひ久しぶりの新作を撮っていただきたいです。
プロフィール

サイボク

Author:サイボク
60年代後半生まれの♀。
東京在住。
twitter.com/saiboku_ya

最新記事
カテゴリー
全記事表示リンク

全ての記事を表示する

ブログ内検索
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

月別アーカイブ
RSSフィード
リンク