オッサン俳優。

           CCF20150904.png


ずっとウッスラ気になっていた『哀しき獣』(2010)を、最近やっとDVDで観たら、ミョン社長を描きたくなりました。
こういうオッサンくさい人が、描いてて一番楽しい‥‥。

キム・ユンソクは、このミョン社長を演じたとき、まだ40歳くらいだったのですが、ものすごく貫禄があってボッテリしていて、とにかくオッサンくさいのです。
そして、斧や牛骨を使って、人を殺しまくっています(もちろん役の上で)。

ちなみにユンソク氏は、「個性的な脇役」とかではなく、主演級のスター。
現在でも次々に、メジャーな映画に主要な役で出演しています。

そういや韓国の主演級スター男優には、ソン・ガンホとかチェ・ミンシクとか、オッサンくさい人がけっこういるなあ。
準主役くらいの人まで入れると、かなり多いんではなかろうか。

それに対して日本では、主演級スター男優は中年世代であっても、若々しくスラッとした、カッコいい系の人が多い。
そしてオッサンくさい中年男優は、あまり主演の機会を与えられていない。

例えば西田敏行は、「オッサンくさくて主演級」と言えるかもしれませんが、彼も今年で68歳なので、オッサンというよりジイサンに近づいています。

もう少し若い、40代~50代でオッサンくさくてメジャーといえば、ピエール瀧がいますが、彼の場合、まだまだ主演は少ない。
彼のような人が、もう少し主演できるようになれば、面白い作品が増えると思うんですけど。

結局、今の日本映画で、オッサンがわりとメインのものを観ようとすると、単館系とかピンクとか、メジャー以外の作品になります。

そういや先日、ピンク映画関連のトークショーで、サーモン鮭山さんと世志男さんが、ユニットを結成する予定だと言ってました。
(ちなみにお2人とも、かなりオッサンくさくて、変態的な役の多い男優さんです。)

で、そのとき司会の方が、「気持ち悪いユニットですね~」とコメントしていて、全くその通りなんだけど(失礼)、だからこそ面白そうだし、期待してます!

お2人とも、俳優だけでなく監督もやっているので、お2人が主演のシリーズものを撮るとか、あるいは、サーモンさんが監督して世志男さんが主演するとか(もちろんその逆もアリ)、どうでしょう?

『さらば愛しき大地』

         CCF20150706.png

1982年  監督・脚本:柳町光男  出演:根津甚八、秋吉久美子、矢吹二朗、山口美也子、奥村公延、佐々木すみ江、蟹江敬三 ほか
※9月2日にDVDが再発売される予定→http://www.dig-mov.com/


この映画のDVD、廃版になっていたのが、9月のはじめに再発売されるとのこと。
そして根津甚八さん。すでに引退されていますが、9月末公開の『GONIN サーガ』でスクリーンに復帰。1作限りの復帰だそうですが、やはり嬉しい。

というわけで、『さらば愛しき大地』。

茨城の田舎町に住み、ダンプの運転手として働く幸雄。
ある日、彼の2人の息子が、沼で溺死してしまう。
もともと粗暴だった幸雄はさらに荒れ、両親や妻のいる家を捨て、別の女性と暮らしはじめる。
新しい家庭での幸福を夢見る幸雄だったが、不況による仕事の減少など悩みは尽きず、覚醒剤を常用するようになり‥‥。

今から33年前の映画なのですが、古い感じはしません。
もちろん、登場人物たちの歌う歌や服装・髪型などは古いのですが、芯の部分は、今に通じる要素が多いのではないかと。

実際、(これは既に色んな方が指摘しているとは思いますが)、この映画と、比較的最近に作られた『サウダーヂ』(2011)は、共鳴し合っているような気がします。

東京に近い地方の田舎町、肉体労働者たち、不況による仕事の減少、家族との不和‥‥。
共通点が色々あります。他にも、町の酒場で東南アジアから来た女性たちが働いていることなど。
そして、主人公が最後に取った行動も。

ただし、主人公が刃物を向ける相手が、かなり違う。
この違いが時代の違いなのかな、と思ったり。

『さらば愛しき大地』と『サウダーヂ』、どこかで一緒に上映してください。(これまた既に実現しているのかもしれませんが)。

『乃梨子の場合』

               CCF20150410.png

2014年  監督:坂本礼  脚本:尾上史高  出演:西山真来、吉岡睦雄、和田光沙、伊藤清美、川瀬陽太 ほか
公式サイト→http://www.interfilm.co.jp/noriko/
◆東京のポレポレ東中野にて上映中(4月24日まで)、名古屋のシネマスコーレにて上映予定(4月28日~5月1日)
【追加:大阪の第七藝術劇場での上映も決定(6月6日~12日)。今後も上映館が増える可能性あり】


諸事情により2回、観に行きました。
2回目の上映後には佐野和宏さんらを招いてのトークイベントがあり、せっかくの機会だから昔から好きな佐野さんに何か一言‥‥と思いつつ結局、何も言えず帰ってきてしまい、激しく後悔しております。

まあ、それはそれとして‥‥『乃梨子の場合』。
監督の坂本礼さんといえば、彼のピンク映画を何本か観たことがあるのですが、その中で最も印象深いのが、『18才 下着の中のうずき』。
少女たちの話でありながら、川瀬陽太さん演じる青年がとても繊細に描かれていて、むしろ青年の方が作品の軸になっていたような。

そしてこの『乃梨子の場合』も、女の話でありながら、彼女をとりまく2人の男が、グイッと前に出てきている感じ。

もちろん、基本的には「女の話」として、ちゃんと成立しています。
その部分は、先日ツイッターに書いたとおり。

【『乃梨子の場合』観た。経済的な理由で売春(援助交際)を始める主婦・乃梨子。スーパーのパートだけでは、やっていけなくなったのだ。そのスーパーではいつも店の宣伝ソング(?)が流れている。空虚でシシンプルで覚えやすい歌。そんな歌が生活の一部になっている女の話。胸につーんと来た。】

そして、「2人の男」。まず乃梨子の夫。
なんというか‥‥半分あの世に行っているかのような、不思議で不気味な男。
この男を、川瀬陽太さんが、「いかにも」の不気味な表情など一切見せず、穏やかに優しげに演じています。さすがです。

さらに、乃梨子の援助交際の相手、戸高。
自分に全く好意を持っていない人妻に、入れあげる男。
彼の無邪気さ、一途さ、愚かさ、哀しさを、吉岡睦雄さんが見事に表現しています。

本当に吉岡さん、素晴らしい。
彼の出演作は昔からいろいろ観ていて、いい役者さんだとは思っていましたが、今回改めて、彼の実力と魅力を突き付けられた感じです。

というわけで今回のイラストは、吉岡さんを描いてみました。
いろんな表情を持っている方ですが、彼の艶っぽい部分を描いたつもりです。

『クリミナル・アフェア 魔警』

                  CCF20150224.png

2014年  中国・香港  監督:ダンテ・ラム  脚本:ジャック・ン、ダンテ・ラム  出演:ダニエル・ウー、ニック・チョン、アンディ・オン、リウ・カイチー、クリスティ・チェン ほか
公式サイト→http://cmaf-makei.jp/
◆シネマート六本木、シネマート心斎橋にて上映中【心斎橋は2月27日(金)まで】
◆シネマスコーレ(名古屋)にて近日上映予定


1週間ほど前に、シネマート六本木にて鑑賞。
2006年に香港で起きた、警官が警官を殺害するという衝撃的な事件をヒントにして制作された映画。
ただし、この実際の事件は解明されていない部分が多いため、いわゆる実録映画ではなく、あくまでも、事件をヒントにして創作されたフィクションです。

ストーリーは‥‥孤独な警官デイブ・ウォン(ダニエル・ウー)が、武装強盗団のホン(ニック・チョン)に出会ってから情緒不安定になり、やがてそれが狂気にまで発展してしまい‥‥というもの。
実はデイブには幼少期の複雑なトラウマがあり、ホンとの出会いによって、そのトラウマがデイブを蝕むようになるのです。

非常に悲しく、やるせないストーリーなのですが、作品自体は、いわゆる「暗く地味な映画」ではありません。
というのも、アクションや爆破シーンがけっこう派手だし、主人公の心理がこれまた派手な視覚効果で表現されていたりするし。
ストーリー的にも色んな細かい要素が仕込んであって、グイグイ引っ張られます。

(まあダンテ・ラムの映画はいつも、色んな要素がギュウギュウ詰め込まれていて、「ちょっと詰め込み過ぎでは‥」と思わなくもないのですが、面白いからオッケーです。)

そして、映画自体が地味になってないもうひとつの原因は、主演のダニエル・ウーでしょう。

彼は、目が大きくハッキリした顔立ちで、背が高くてスタイルも良く。
もともとの容姿や雰囲気が、かなり華やかなんですね。
だから、暗く孤独な役をきっちり演じていても、どこかフワッとした華やかさが漂っている。
そしてそれが、映画自体の印象にも影響している。

というわけで今回は、ダニエル・ウーさんのイラストを描いてみました。

『新しき世界』

                 CCF20141229.png

2013年  韓国  監督・脚本:パク・フンジョン  出演:イ・ジョンジェ、ファン・ジョンミン、チェ・ミンシク、パク・ソンウン、ソン・ジヒョ ほか 
(今年前半に公開済、DVD出てます)

今年の2月に観てとても好きになった作品なので、もっと早く取り上げるべきだったのですが、どうにもイラストがうまく描けず、長いあいだ放置していました。
で、久しぶりにファン・ジョンミンを描いてみたら、相変わらず難しく、あまり良くできたとは言えないものの、サルっぽくて愛嬌のある感じはどうにか出せたと思うので、載せることに。

このジョンミン氏、決して美形ではないけれどブサイクでもなく、なんというか、親しみやすい庶民的な顔。
しかし、スラリとした長身でスタイルは良いので、そういう意味では、なかなかカッコイイ。いつか彼の全身像も描いてみたいです。

ちなみに彼、ミュージカルでも活躍しているらしいので、YOUTUBEでいろいろ動画を観てみたところ、歌も踊りもすごく上手い。
さらに、この『新しき世界』を含む何本かの映画から察するに、ものすごーく芝居も上手い。
もう、才能の塊みたいな人ですな。

あ、ジョンミン氏のことばっかり書いてしもた‥‥。
作品自体についても、少しだけ。

警官がヤクザ組織に潜入する、いわゆる潜入捜査モノのノワール映画。
非情な世界を描きつつも、最終的には強烈な「情」が表現されている。
そしてその「情」で結ばれる2人が、ともに韓国華僑であるという設定(私はこの映画によって、それまであまり知らなかった韓国華僑について、知ることができました)。
それからそれから、ジョンミンだけでなく、他の役者さんたちも皆、素晴らしかった。

この映画の監督・脚本を担当したパク・フンジョンは、以前ここで取り上げた『生き残るための3つの取引』の脚本を書いた人。
『生き残る~』もこの『新しき世界』も非常に惹かれるものがあるので、彼には今後、注目したいと思います。

『実録外伝 大阪電撃作戦』

                  CCF20141128.png

1976年  監督:中島貞夫  脚本:高田宏治  出演:松方弘樹、渡瀬恒彦、梅宮辰夫、小林旭、丹波哲郎、成田三樹夫、織本順吉、室田日出男、川谷拓三、石橋蓮司、小松方正、伊吹吾郎、成瀬正、郷鍈治、曽根晴美、志賀勝、名和宏、三上寛、中原早苗、片桐夕子 ほか

しばらく前に、新文芸坐の「中島貞夫映画祭」にて鑑賞。
いわゆる東映実録路線の1本で、実在の抗争事件(明友会事件)を題材に、大組織に牙をむく狂犬のようなチンピラたちを描いています。

とにかくキャストが豪華で、オープニング・クレジットに並ぶ名前を見ただけで、もうお腹いっぱいになりそうな感じ。
そしてファースト・シーンで、いきなり大勢の男優が登場して暴れ回り、これでもか、これでもかと東映的な「イイ顔」が映し出され、その状態が延々と続きます。
そんな映画。

で、さきほど「暴れ回り」と書きましたが、厳密に言うと、全員が暴れているわけではありません。
周りがドタバタしている中、常に冷静でニヒルな男もいます。それは、成田三樹夫。
そんなわけで、今回は成田氏を描いてみました。
(てゆうか、前から一度描いてみたかったという、それだけなんですけどね。)

今回、成田氏の顔を改めて観察して気づいたんですが、彼、もともとの顔立ちは、わりと端整な二枚目なんですね。
その端整な顔の、特に目元や口元をグイッと歪ませると、あの独特な髪形も相まって、「アクの強い個性派」に見える。
またこの映画での彼は、目の上に青黒いアイシャドーを塗っています(たぶん)。

これは成田氏に限ったことではなく、ヤクザ役をよく演じている俳優さんたちは、表情・髪型・メイクなどで、「クセのある怖い顔」を作り上げている場合が多いんじゃないかと。

もちろん中には、もともと怖い顔の方もいるのでしょうが、たいていの方は、表情筋を鍛えて顔を歪ませたり、眉毛をいじったり、何かを塗ったり、奇抜な髪形を研究したり‥‥。
努力と工夫が大事ですよね、なにごとも。

『エレクション 死の報復』

                CCF20141027.png

2006年  香港  監督:ジョニー・トー  脚本:ヤウ・ナイホイ、イップ・ティンシン  出演:ルイス・クー、サイモン・ヤム、ニック・チョン、ラム・カートン、ラム・シュー ほか
※劇場未公開、DVDあり


黒社会組織の会長選挙を題材にした『エレクション』(2005)の、続編。
そしてこの『死の報復』も会長選挙の話なのですが、『エレクション』とはかなり違います。

簡単に言うと、『エレクション』が「香港黒社会」を描いているのに対し、『死の報復』は、「香港黒社会と中国警察の関係」を描いています。
もっと言えば、「香港と中国(政府)の関係」。

むかし三池崇史監督が、「やくざ映画というのは、現実の一般社会をやや極端な形で表現することができる」みたいな発言をしていて、「なるほどー」と思ったものですが。
『死の報復』は、まさにそういう映画。

当時(2006年頃)の香港社会に漂う不安を、黒社会に象徴させて表現している感じ。
だからこの映画を観ると、最近の香港での「雨傘革命」なども、実に自然な流れとして見えてきます。

ところで今回のイラストは、現会長のロク(を演じたサイモン・ヤム)。
ロクは、人前ではやたらニコニコしつつ、裏では邪魔者を次々に殺している冷酷な男。
そんな彼と、商売上手なジミー(ルイス・クー)が対立し、一方が勝者となるものの、その勝者はさらに大きな「力」に支配されていて‥‥。

具体的にどういうことなのか気になる方は、ぜひDVDを観てみてください。
特典映像のインタビューでは、ジョニー・トー監督らが制作意図などを語っていますよ。

あ、でも、ちょっとグロいシーンがあるので、グロが苦手な方にはオススメできません。

いまさらですが

ツイッターはじめました→https://twitter.com/saiboku_ya

追悼 伊藤猛さん

        CCF20140928.png

遅くなりましたが、9月7日に亡くなった伊藤猛さんの追悼記事です。
なぜ遅くなったのかというと、なかなが絵が仕上がらなくて‥‥(最初に、かなり時間をかけて描いたものをボツにして、また新たに描いたりしていた)。

私は約20年間、いろんな映画で伊藤さんを観てきて、彼の顔については、「こんな感じ」という特定のイメージを持っていたのですが。
今回、改めて彼の画像や作品で「顔」を観察してみると、加齢による変化があるだけでなく、同じ頃に撮られたものでも、表情や角度や照明などによって、かなり顔が違うんですよね。
例えば1本の映画の中でも、別人みたいに顔が違っている時がある。

そんなわけで、観察したり描いたりしているうちに、だんだん「伊藤さんの顔」というものが分からなくなってきて。
結局は、彼の主演作『高級ソープテクニック4 悶絶秘戯』(1994・瀬々敬久監督)の中の、あるカットをベースにしつつも、他のたくさんの画像も参考にして、さらに自分の持っているイメージも投入して描いてみたのですが、今ひとつ似てないかも‥‥すみません。

ところで、なぜ今回『高級ソープ~』での彼を描いたのかというと。
実は、前回の記事を作っていた時(8月末ごろ)、川瀬陽太さんの昔の顔を改めて観察しようと思い、その参考資料のひとつとして、『高級ソープ~』のDVD特典映像(たぶん2003年に撮影されたもの)を延々と観ていたのです。

この特典映像はちょっと変わっていて、いちおう「作品の関係者たちが本編映像を見ながらワイワイ喋る」という形式になっているものの、なぜか、本編には全く出演していない川瀬さんが参加しているのです(伊藤さんは都合により欠席)。

つまり川瀬さんが、本編映像の中の伊藤さんを見ながらアレコレ喋っているわけで。
私としては、川瀬さんの顔を観察しつつも、やはり本編にも目が行ってしまい、結局『高級ソープ~』のかなりのシーンを、久しぶりに観たのでした。

そしてこの映画、観た方にはお分かりいただけると思いますが、なんというか、非常に暗くてシリアスで。もっと言うと、死の影が濃い、死の匂いが強い‥‥のです。
そういう映画の中の伊藤さんを8月末ごろに観ていたものですから、その約1週間後に訃報に接して、とても不思議な気持ちになりました。
だからどうしても、この映画の中の彼を描いておきたかった。

ちなみに、彼の代表作というと、この映画の瀬々監督をはじめとする「ピンク四天王」や「七福神」と呼ばれる監督たちの作品がまず挙げられますが、個人的には、園子温監督のゲイ映画『男痕-THE MAN-』も印象深いです。

『男痕~』は全編にわたって一言も台詞が無く、だから例えば、伊藤さんが歩いている後ろ姿が延々と映っているだけのシーンなどもあるのですが、そういうシーンでも全く退屈しない、むしろ見応えがある(カッコいいし)。
ただ歩いているだけでも絵になる、映画になる。そんな俳優さんでした、伊藤猛さん。

『痴漢電車 さわってビックリ!』

             CCF20140901.png

2001年  監督:榎本敏郎  脚本:河本晃  出演:川瀬陽太、麻田真夕、葉月螢、佐野和宏、小林節彦、十日一秀悦、鈴木敦子、あ子 ほか
(『痴漢電車 さわってビックリ!』は、成人映画館での封切時のタイトル。シナリオタイトルは、『耳を澄ます夏』。また現時点での成人館での上映タイトルは、『熱い吐息 股間のよだれ』。)

最近、曽根中生監督が亡くなってしまったり、新橋ロマンが閉館してしまったり。そのあたりのことも色々と書きたいのですが、今回は、この13年前に作られたピンク映画について。

なぜかというと、少し前に、ドロップさんがこの映画を激賞しているのを読んで、そしたら久しぶりに観直したくなって、観たら書きたく(描きたく)なった、というわけです。

私のこの映画との出会いは、たしか10年くらい前。知り合いの方が、複数のピンク映画やロマンポルノを(おそらく)CSで録画したテープをくれて、その中に入っていたんですね。
観てみると、とてもいい作品だし、なにしろ佐野和宏が猛烈にカッコいいので、いつかちゃんとスクリーンで観たいな~と思っていたら、数年後にその機会があって、さらにまた数年後にもスクリーンで再会。

そんなわけで、観るのは多分これで4回目。そして今回は、劣化したテープでの鑑賞。画質がよろしくないので、スクリーンで観た時の印象を思い出しながら‥という妙な状況。
しかし! それでも! 面白かった。ほんと、細かいところまで丁寧に工夫して作ってあるなあ。

たとえば、電車でスリをしているアスカ(麻田真夕)が、その仕事(?)を無理やり手伝わせているユウジ(川瀬陽太)に対し、ある何気ない台詞を全編にわたって何度も言うのですが。
いちばん最後に言った時だけ、それまでとは違った切ない思いが濃厚に込められていて、グッと胸に迫ってきたり。

あと、ドロップさんが書いていた、中年スリ役の佐野和宏が川瀬陽太のポケットにハーモニカをねじ込むところも、もちろんイイのですが。
その直後、手前に川瀬氏、奥に小さく佐野氏‥という図になった時、よく見ると、奥の佐野氏がけっこう細かい芝居をしていて、その足の動きが面白い。

とにかく、よくできたラブコメ。明るくて軽快、爽快。
ピンク初心者の方でも、観やすい作品だと思います(DMMで配信されてますよ)。

そして今回のイラストは、主演の川瀬陽太。
彼に関しては、以前記事を書いたことがあるのですが、それにひとつ付け足しておくと。

彼を若い頃からずっと(映画の中で)観ていて思うのは、5年くらい前に顔つきや雰囲気が変わったな、ということ。
それまでは、ずっと青年っぽいというか、実年齢より若く見える状態が続いていた(と思う)のですが、5年くらい前、ちょうど彼自身が40代に差しかかった頃から、歳相応の渋さとか(良い意味での)オッサンらしさが出てきたなあ、と。

もちろん、この『さわってビックリ!』の時の彼は、まだまだ青年っぽい。
そして役柄は、かなりマヌケでいつもジタバタしていて‥‥。でも終盤に、ある決断をした時、少しキリッとした顔になります。その顔を、描いてみました。
プロフィール

Author:サイボク
60年代後半生まれの♀。
東京在住。

最新記事
カテゴリー
全記事表示リンク

全ての記事を表示する

ブログ内検索
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

月別アーカイブ
RSSフィード
リンク